堤幸彦監督による人気コミックの映画化『BECK』の主要キャスト、水嶋ヒロ、佐藤健、桐谷健太、忽那汐里、中村蒼、向井理が一堂に会し、ロケ地の山梨県富士吉田市で記者会見を行った。
原作はハロルド作石による全34巻、累計発行部数1500万部を誇る同名のコミック。佐藤演じる平凡な少年コユキが、水嶋演じる天才ギタリスト南竜介との出会いで自分の眠れる才能を見つけ、5人の個性的なメンバーとバンド「BECK」を結成。CDデビューから念願のロックフェスのライブまでの紆余曲折のドラマを描く。
全国から大規模な数のエキストラを募り、ロックフェスの再現をするなど、すでに多くの話題を集めているが、マスコミの一番の注目は人気、実力ともにメキメキと頭角を現してきたライジングスターが勢ぞろいすること。遠方にもかかわらず大型バス2台分の記者が押し寄せたため、撮影を終えて、その足で現れた水嶋ヒロは「このような事態になっているとは」と驚いていた。
それぞれの役柄について水嶋は、「僕と竜介の共通点である帰国子女というファクターに気を配りながら演じています」、佐藤は「特別に役作りをする必要がないほど、自分とコユキには共通点が多い」とそれぞれコメント。ラップ担当の千葉役、桐谷は映画化が決まる以前から「(役に)似ている」と指摘されていたというが、「ビジュアルからじゃなく、絶対俺しかできないと気持ちから入っている」と力強く宣言。竜介の義妹役、忽那は水嶋から「今回の見どころは彼女です」と言われ、照れながらも「NY育ちという設定上、英語の台詞が多いので、そこは監督と話し合って丁寧に演じています」と語った。バンド最年少の中村は、佐藤をはじめメンバーの突っ込みにもニコニコ顔で「演奏しているときのメンバーは僕から見てもみんなすごくカッコいい。バンド映画は男の子のものと敬遠せず、女の子にもぜひ見てほしい」と語り、一番年上のクールなベーシスト、平役の向井は堤監督とはリーディングドラマに続き2回目とあって、「音楽に重点を置きながら、堤さんは人間の強いところ、弱いところを描こうとしている。撮影中の大胆な発想力にいつも勇気のある方だなと思う」とメンバーを代表し、その演出法を語った。
最後に、見どころとなるライブシーンについて桐谷は「メインライブの場面では音楽が人を一体化させることを文字通り感じました。女性スタッフも泣いてくれた」と語り、水嶋の横で「健も泣いてたよね」と向井に言われ、「俺らがでしょ」と即座に言い返した佐藤。仲の良さが伝わる会見だった。
『BECK』
2010年秋公開
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